
今回は看護師の仕事を効率的におこない、あなたの残業を減らす方法をご紹介します。
私は現在、3次救急病院に勤めている6年目の看護師です。通常の業務に加え、リーダー業務、新人指導や学生指導もおこなっています。
看護師の仕事は激務と言われる仕事の一つです。その為、なかなか家に帰れない事ってありますよね。
「日々のケアや処置で勤務時間を使い果たし、記録が終わらず残業をする」
きっとこんなパターンですよね。
看護師の方で残業が月に40時間とかされている方も多いのではないでしょうか?日勤が8時間勤務だとしたら、丸5日分の日勤が増えたことと同じですねw
毎回残業していると、疲れが取れなかったり、自分の時間がなかったりと、かなりのデメリットがありストレスも増大します。これでは、日ごろからリフレッシュできるはずがありません。
疲労の蓄積により心身が整っていないと、生命に関わる重大なインシデントやアクシデントを起こす可能性も上がってしまいます。
あなたは大丈夫ですか?
まずは、これからご紹介する5つの内容をみて、実践していただきたいです。その結果、少しでもあなたの残業が減り、心身共にリフレッシュできる時間を作り出せたら幸いです。
では行きましょう!!
効率をあげる5つのポイント

「日々の業務で記録が間に合わない!」
「勤務時間内に終わらない!」
なんて、あなたも同じように悩んでませんか?もし悩んでいたとしたら、まずは下記の5点を意識して取り組んでみてください。
- 処置やケアにどのくらいの時間を使っているか把握する
- やることを整理しておく
- 導線を見直す
- 担当患者に検査や処置が多い 時は・・・
- 記録をリアルタイムに行う
この5つを攻略するだけで確実に効率が上がります!(私がそうでした!)
では具体的な手順を見ていきましょう。
処置やケアにどのくらいの時間を使っているか把握する

1日の行動スケジュールを組むにあたって、処置やケアにかかる時間を把握することはとても重要になります。
通勤や通学するのに、目的までの所要時間を把握していない人はいないと思います。把握してないと、時間通りに目的地にたどり着けません。
それと同様に、処置やケアにかかる所要時間を把握しながらスケジュールを組むことで、より具体的で現実的なスケジュールを組むことができます。もちろん記録の時間も含めてスケジュールを組んでくださいね!まずは、あなたが「処置やケアにどのくらい時間を使っているのか?」を把握してください。
学生時代の実習でやった行動計画を思い出してやってみてください♪
やることを整理しておく

業務内容が多く、日々時間に追われて仕事をしています。
そんな中で仕事を整理するのに有効な方法は
「やることリストを作る」
ということです。(To Doリストってやつです)
朝、患者さんの情報収集をしている時に、今日のやることを簡単に書き出してみてください。
書き出したら優先順位の高いも順に番号をつけていきましょう。
優先順位の低いものは午後に回してしまいましょう。とりあえず、先に済ませなきゃいけないことを時間を決めて優先的に終わらせます。
私は実際に付箋を使用してリストを作っています。

付箋にやることを優先順位が高い順に書いて、検温で周る時に使うノートパソコンの縁に貼っています。常に視界に入るし、終わったものから線などを引いて消していきます。
これで、「うっかりやり忘れてたぁー・・・」なんてことは劇的に減るはずです。
やることを明確にできて、なおかつ業務を整理できるので、まずは試してみてください。
優先順位に悩む場合は、とりあえずどっちかを先にしておけばOKです!(悩んでる時間がもったいないです)
やることリストを作るこのひと手間が、とても有効ですよ!
導線を見直す

ナースステーションと患者さんの部屋を行ったり来たりしていませんか?これってかなりの時間の無駄なんです。ステーションから病室への往復は最小限にするように工夫してください。
その時に重要なのは、「なるべく一回の訪室で済ませられるようなスケジュールを組む」ということです。
例えば、検温の為に訪室するのであれば、その時に、保清の準備や処置の準備、点滴薬剤などを準備をしてから部屋に向かう。
一見簡単に見えまずが、これが複数の患者さんを受け持っているとなかなか難しくなってきます。
朝、患者さんとの挨拶の時に、これらの流れを患者さんと決めておきます。
私の思考

患者さんへの挨拶の時、私の思考はこんな感じです。
3ベットの患者さんは10時に点滴があるから、9時50分くらいに検温で訪室したい。できたら保清もその時にやりたい。だったら朝の挨拶の時に、患者さんには「保清は10時くらいはいかがですか?」と聞いてみよう。午後がいいって言われたら、保清は午後の検温の時でいいや!この患者さんの午後の検温は14時30分頃を予定してるから、「午後でしたら14時30分頃はいかがですか?」って聞いてみよう!
このようなことを考えてながら全ての患者さんのところで挨拶をしています。
患者さんの希望も聞きながら、自分の組んだスケジュールに組み込んでいきましょう。
最後にその部屋を出る時に、清拭をおこなった患者さんの使用済みのタオルやパジャマを回収して、片付けた後にステーションに戻ればいいだけです。
新人さんでありがちなのが、
「検温」→「ステーションに戻る」→「清拭の準備」→「再度訪室」
みたいな「わざわざ往復をする」という動きすです。
実際に私は新人看護師に、できるだけ無駄な動きは避けて効率よく業務を行うために、ここで紹介したようなアドバイスをしてます。
そもそも、あなたが患者さんだったとしたら、「短時間の間に何回も訪室されたいですか?」ということを考えてみてください。なかには喜ぶ患者さんもいるとは思いますが、私が患者だったら、なるべく要件は一回で済ませてもらいたいです。
患者さんは落ち着いて過ごせる。看護師は時間短縮につながる。一石二鳥ですので、積極的に取り組んでみてください。
担当患者に検査や処置が多い時は・・・

優先順位を決めてスケジュールを組んだ結果、どうしても終わらなそうなこともあります。
そんなときは他のスタッフに協力を依頼しましょう。これしかありませんw
リーダー看護師に相談して業務を割り振ってもらうか、個人で交渉して手伝ってもらいましょう。
その時は、「人にお願いをする」という気持ちを忘れずに依頼してください。そして必ず「感謝」を伝えましょう。また、依頼した結果、「自分が暇になる」なんてことは絶対にないようにしてくださいw
ここで一番肝心なのは「日ごろから、自分が少しでも空いている時は、周囲のスタッフに声掛けをおこない、率先して手伝う」ということを心がけておきましょう。
これをやっておけば、あなたが困ったときに助けてくれる人は必ず出てきます。
良好な人間関係を形成するのにも有効ですので取り組んでみてください。
日々のあなたのおこないで、「周りのスタッフがどう動いてくれるか」が変わってくるので意識しておきましょう。
記録をリアルタイムにおこなう

これができると圧倒的に残業が減ります。なぜならほとんどの場合、記録のせいで残業しているからです。
現在は、ほとんどが電子カルテになっています。なのでパソコンを持ち運び、検温をおこなっていることが多いと思います。
「一人の患者さんの検温が終わったら、次の患者さんに行く前に記録をおこなう」
これが理想です。
私も以前は、「ケアなどが間に合わないかも」という思いから記録を後回しにしていました。
しかし、実際に検温ごとに記録をするようになっても、意外とケアもできるし、間に合うことに気が付きました。なんでも試してみることが大切です。
もちろん記録する時間もスケジュールに組み込んでおくのが前提ですよ♪
私の場合、その場での記録は5分と決めています。それを超えたら、中断して次の患者さんの検温に向かいます。
たとえ、勤務時間外に記録が残っていたとしても、1から書き始めるわけではないので、圧倒的に残業時間が削減できます。
記録をする時の注意点

記録をする時にやりがちなことは、上記のような「経過表」に載せている内容もSOAPのO情報に書いてしまうということです。
基本的に、経過表の観察項目欄がその患者さんにあった内容に設定されていれば、O情報には書かなくても良いんです。(経過表も、れっきとした記録ですので)
具体的に説明します。
経過表の観察項目の欄に「酸素投与〇L」「SPO2」「チアノーゼ」「浮腫の有無」「モニター波形」を選択できるとします。
そうしたら、O情報を記載する時にわざわざ
「酸素2Lで投与にてSPO2 98%。チアノーゼなし。Afにて経過中。下肢の浮腫なし」
などと書かなくてもいいんです。
理由は「経過表を見ればわかるから」です!
経過表を見ればわかることはO情報に記載しなくても問題ありません。
記録の重複を避けて、必要最小限の記録で効率をアップしましょう♪
最後に

ここまでご覧いただき、いかがでしたでしょうか?
「できるわけない」「そんなの無理」「うちの病院には合わない」
など、いろいろなご意見もあると思います。
しかし、今までのやり方を変えなければ残業は減りません。
看護師が不足している現在、病院側からの人員増員は期待できません。
大切なことは、今回紹介したことを少しずつ取り入れてくことで習慣化することです。
はじめは面倒に感じて、なかなか取り組むのに抵抗があると思います。
しかしあなたのプライベート時間を確保するために、かなり有効な方法ですので、まずは始めてみましょう!
- 処置やケアにどのくらいの時間を使っているか把握する
- やることを整理しておく
- 導線を見直す
- 担当患者に検査や処置が多い時は助けを求める
- 記録をリアルタイムに行う
この5つのポイントを押さえて、残業が減ればプライベートが充実します!そうすれば、今後の仕事も頑張れますよねw?
コロナ感染者数が急増してきている中で、日々大変だとは思いますが、一緒に頑張っていきましょう!
新人看護師さん向けにこちらの記事も参照してみてください♪
ではまた!
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